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有期契約労働者・パート労働者の差別は許されない

2021/06/07
 労働契約法20条では,有期契約労働者(いわゆる契約社員)と無期契約労働者(いわゆる正社員)の労働条件の違いは,業務内容,責任の程度,職務や配置の変更の範囲その他の事情を考慮して,不合理と認められるものであってはならないと定めています。
 これに関して最高裁は2018年に,無事故手当,皆勤手当等が有期労働者には支給されないことについて,各種手当の趣旨を個別に検討した上で,住宅手当など一部の手当を除き,不支給は違法であると判断しました。
 これに対して,最高裁は同年に別の事案で,定年後再雇用の有期労働者について,業務内容は定年前と全く同じであるにもかかわらず減額された基本給・賞与が適用されたことについて,他の手当の調整があること,引下げ幅が20%強にとどまることなどを理由に,減額は許されると判断しました。もっとも,定年後再雇用の全てについて賃金減額が認められると言ったわけではなく,大幅な減額だったり調整が全くなかったりする場合には,違法と判断される可能性があります。
 業務は同じなのに正社員と契約社員とで待遇が違い,その違いに特に理由はないという会社は多いと思われます。単に契約社員として雇用されているというだけで異なる取り扱いがされることは不合理で,それはただの人件費節約に過ぎません。
 また,パート労働者についても上記と似た条文があるので,やはり差別的取扱いは許されません。
 そのような会社におられ,これはおかしい,声を挙げたいという方は,ぜひご相談下さい。

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