活動・事件紹介・弁護士コラム

若年層における大麻の広がりの気配と不安

2022/04/13
 ここ数年、大麻や覚せい剤で少年が検挙されたという報道が増えたような印象はないでしょうか。
 
 実際、犯罪全般の認知件数は減少の一途をたどっているようですが、覚せい剤については、減少傾向にあるものの未だ高い水準の認知件数を維持しているようですし、大麻については、平成25年以降、若年層(20歳未満の少年と20~29歳)を中心に検挙件数が急増しているようです(令和2年度版の犯罪白書)。
 
 大麻や覚せい剤などの違法薬物に強い依存性や人体への悪影響があることについては、割と広く知られているのだと思います。それでも、違法薬物で得られる快感などを求めて使用を繰り返す人が後を絶たないのが実情です。
 
 過去に取り扱った事件を通しての印象として、覚せい剤や他の違法薬物を使用した人のうち、初めて使用した違法薬物が大麻だという人は相当数に達するのではないかと思います。そのため、個人的には、大麻が薬物依存への入口にもなっているのではないかと考えています。ですので、若年層での大麻の検挙数が増えているという状況には、強い不安を覚えています。
 
 富山県は他の地域に比べると薬物事件は少ない印象ですが、インターネットの広がりなどもあってか違法薬物の入手が容易になっていることもり、以前と比べると薬物事件が少し増えているような気もします。
 ですので、引き続き違法薬物の危険性を広く周知し、その根絶を目指さなければならないと思います。

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