活動・事件紹介・弁護士コラム

弁護士の良いところ

2024/11/26
 弁護士の仕事の良いところって何でしょうか。
 
 私は、今の事務所に入所する前は、法テラスのスタッフ弁護士という仕事をしていました。スタッフ弁護士は、弁護士1年目に外部の法律事務所に派遣されて養成を受けるのですが、私も福岡県にある法律事務所で養成を受けました。その事務所の先生を、私は今でも弁護士としての「師匠」と思っています。そして、その先生(以下、勝手ながら「師匠」といいます。)との間で、こんな出来事がありました。
 
 師匠は、とてもエネルギッシュな方で、いつも大変精力的に仕事をされていました。また、その様子はとても楽しそうでした。師匠の事務所は、とてもレベルの高い事務所でしたので、扱う案件も多岐にわたりました。
そして、師匠は「責任は全部、僕が取るから、君の考えたとおりにやりなさい!」と言って下さいました。
師匠から仕事を頂いて、先輩方から教えていただいたり、助けていただいたりしながら、私はなんとか仕事に取り組んでいました。
しかし、そこはまだ1年目。私は、いろいろ悩むことが多く、落ち込むこともありました。先述のとおり、事務所のレベルも高かったので、当時の私は本気で「草野球の選手がメジャーリーグに来てしまった…」と感じていました。
 
 そうした様子を心配してくださったのでしょう。ある日、師匠から「これから飲みに行くよ!」と誘っていただきました。そして、ご一緒させていただいたお店で、師匠は、「小林君!弁護士の仕事はね、自由なんだよ!」、「責任はあるけど、自分の好きなとおりにやったらいいんだよ!」と楽しそうにお話されました。
 
 私は、それを聞いて、なんだか心が楽になりました。
 
 残念ながら、私は、今でも、師匠のように「自由に」仕事はできていないと思います。しかし、「自由に仕事ができること」は、弁護士の仕事の良いところなのかもしれません。
 
 なお、翌日、師匠のデスクへお礼に伺ったところ、師匠が「昨日は飲み過ぎたね!ところで、何話したっけ?」とおっしゃっていたことも含め、私の大切な思い出です。

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