法律Q&A

自動車を持っていると生活保護を利用することができないのですか?

 自動車の保有は原則として認められていません。
 しかし,自動車を保有していると,どのような場合でも絶対に生活保護が利用できないというわけでもありません。厚生労働省も,自動車の保有が認められる要件について,詳しい通知を出して周知しています。
 たとえば,厚生労働省の通知によれば,公共交通機関の利用が著しく困難な地域に居住している方や障害者の方などが通勤・通院などに自動車を利用している場合には,自動車の保有が認められる可能性があります。
 また,保護開始時に失業や傷病により就労を中断している場合には,概ね6か月以内に就労により保護から脱却することが確実に見込まれる方で,保有する自動車の処分価値が小さいと判断される場合には,自動車の処分指導が行われない可能性があります。
 自動車の保有が認められるかどうかは,まずは,厚生労働省の通知が定める要件を満たしているかを検討することになります。当事務所の弁護士が関与した案件で,自動車を保有したまま生活保護の利用が認められた案件がありますので,自動車の保有でお悩みの方は,一度,弁護士の相談を受けることをお勧めします。

ページトップへ