我々の仕事で，依頼者の方が加入している保険の内容を確認することがありますが，これに関してこれまで思ったことを書き出してみます。保険の見直しなどのご参考になれば幸いです。
　
１　生命保険の保険金額
　たとえば一人暮しなのに高額の保険に加入していて，保険料が家計の負担になっているケースがあります。通常，生命保険の目的は万一のときに残される家族の生活保障だと思いますので，現在でもその保険金額が本当に必要か，家族の状態に応じて見直したほうがよいのでないかと思います。
　
２　資産形成目的の保険？
　資産形成目的での保険には，決して有利とは思えないもの，たとえば，保険料の額・契約期間の長さに比べて満期保険金の上限が低いものがあります。元本毀損リスクを避けるため保険を選択するのかもしれませんが，万一の場合の補償は保険料の低い掛捨ての保険で手当てし，投資は別の方法（たとえば信託報酬の低い投資信託をiDeCoで運用するなど）のほうが，有利かもしれません。
　
３　火災保険の補償の対象
　昨今の大雪で，建物に被害はなくても塀やカーポートに被害が生じることがあり，火災保険で雪害がカバーされていれば補償を受けられることがあります。しかし，保険によっては，塀などの被害には見舞金しか出ないものもあるので，一度確認をお勧めします。
　
４　個人賠償責任保険・自転車保険
　生活をする上で賠償責任を負ってしまうおそれがあります。これをカバーするのが個人賠償責任保険です。これは火災保険や自動車任意保険の特約として付けられます。
また，自転車事故で高額賠償を命じる判決もありますので，自転車保険も検討すべきです（富山県の条例で加入の努力義務があります）。個人賠償責任保険の中で，自転車事故もカバーしている場合もありますので，併せてご検討下さい。